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私邸周辺


茂山狂言新春公演

地元ホールでの茂山狂言公演を観てきました!!
今年は千之丞さんの事があったので、どうなるかと思っていましたが配役変更して無事に開催されました。

最初のトークが童司さんで、12月の公演では千之丞さんの話をしないようにしていましたが方向を変えて千之丞さんの話を思いっきりしてしんみりした後で気分を切り替えて狂言を観るという方針にしたそうです。
しかし、お孫さんならではの視点から語られる千之丞さんの思い出は面白く、暖かい雰囲気でした。
そして本日の演目「蝸牛」「附子」「鈍太郎」の解説の後、本編へ。

『蝸牛』
丸石やすしさんの太郎冠者、島田洋海さんの主人、逸平さんの山伏。
この話は太郎冠者がカタツムリを見た事がないために起きる珍事なんですが、もしかしたら主人も「大きいものは人ほどの大きさ」とか言ってるあたり、山伏じゃない事は知ってるだけでやっぱり見た事はないんじゃ?と思ってみたり。
藪の中で山伏が休む時に背中のほら貝を見せる感じで寝そべるので、主人が太郎冠者にカタツムリを説明する時に「腰に貝を」と言った瞬間に予想笑いが。
そして藪の中でカタツムリを見つけて嬉しそうな顔の丸石さんと、カタツムリと間違っているのを面白がる逸平さんの顔だけで笑えます。
カタツムリと間違ってる太郎冠者を「あほ」呼ばわりして遊ぶチョイ悪山伏と、最後は主人まで「でんでんむ~し~む~し~でーんでんむっしむしー」と囃す様子は何とも面白かったです。

『附子』
七五三さんの太郎冠者、あきらさんの次郎冠者、増田浩紀さんの主人。
教科書で見た!というと、もしかしたら世代がバレるのか?!
狂言といえば的な演目ですが、やっぱり実際に見る方が面白い。
砂糖を食べられたくないばかりに入ってる容器の方から吹く風が当たっただけで失神する猛毒だと言って太郎冠者&次郎冠者に留守番をさせる主人、しかしそんな事を言うから好奇心旺盛な太郎冠者が中を見ようとする。
ここで風に当たらないように交代で扇ぎながら近づく太郎&次郎のコンビネーションアタックが面白かったです。
砂糖だとわかった後、こっそり自分の方が多く食べようと画策しながらうっかり食べつくしてしまうまでののやり取りも紐で容器をこっそり引っ張ったり愛嬌がありました。
最後も思いっきり主人に嘘を付いてるのに、何か憎めないというか面白いのが狂言らしいですね。

『鈍太郎』
千五郎さんの鈍太郎、正邦さんの下京の女、童司さんの上京の女。
他の二つよりあらすじがややこしくて、訴訟があって都を離れ、ようやく勝ったので3年ぶりに都に帰ってきた鈍太郎さんが主人公。下京と上京に二人の奥さんがいるのですが、せっかく帰ってきたのに二人とも「3年もたよりがなかったのでもう別の夫を持った」と言って追い返されてしまう。
しかし、どちらの奥さんも実は近所の若者がいたずらで鈍太郎が帰ってきたと言っているのだと勘違いして「夫がいる」と嘘をついていたという。

鈍太郎さん、勝訴して嬉しかったのはわかるけど奥さん達に「帰る」って連絡ぐらい入れておこうよ……と言わざるを得ないですが、それまでも連絡がなかったのはよっぽど大変な訴訟だったのでしょう。
ツンデレ幼馴染の下京の女と、優しくて可愛い上京の女は「昨日の夜、追い返したのは本物の鈍太郎だった」と気付いて二人で鈍太郎を連れ戻しに行くまで面識がなかったのに、うっかり鈍太郎を追い返す時の台詞が「新しい夫(嘘)」の職業以外がコピーのように同じなのが面白かったです。
二人の女に追い返され、出家した鈍太郎を二人で引きとめるのですが、最初は出家したんだからもう帰らない!と言っていたのが段々ゆるくなっていくのが笑いました。
最後は二人の奥さんの手車で囃されながら帰宅するし、変な話といえば変な話ですが面白かったです。
by iwanagahime | 2011-01-15 21:21 | 見たもの周辺

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