私邸周辺


うめだ文楽「壺坂観音霊験記」/映画「ボーカロイドオペラ葵上with文楽人形」

うめだ文楽は関西のローカル局5社が共同で開催する若手公演、フレッシュなのは配役だけでなく会場も新しいグランフロント大阪のナレッジシアターという劇場です。
トークゲストを招いてアナウンサーと一緒に技芸員さんとのトーク、そして本編の壺坂観音霊験記・沢市内より山の段という構成です。
この日のトークゲストは落語作家の小佐田定雄さん、本職は落語作家ですが最近は文楽も書いたそうで、世間では落語作家というより文楽作家という方が尊敬されそうなので文楽作家を名乗ろうかなんておっしゃってましたが、パンフレットでは「古典」は「スタンダードナンバー」という意味で、永遠に古くならないものという名言をよせています。
小佐田さんは三人の技芸員さん(玉翔さん、玉路さん、玉延さん)にツッコミモードで話を進めていき、足遣いの時は主遣いの師匠の出すサインを見逃さないように密着しているため、師匠からもニンニクを食べないよう言われているなどこういう時しか聞けないような裏話もありました。
また、パンフレットのプロフィールに書いてある文楽の世界に入ったきっかけや休日のすごしかたについても、そこで玉翔さんの休日のすごしかたがサーフィンである事にふれ、そんな暇があるのかと聞くと玉翔さんは「出身地がサーフィンの聖地みたいな場所で、そこでサーフィンをしている人達を見るのが好きだった。今でもテレビなどでサーフィンの番組を見る、サーフィンをするのではなく見るのが好きなんです」という想定外の発言が。
ちょっとどうリアクションしていいかわからない空気になりました。
あと、全体的に唯一の平成生まれの玉延さんがアイドル待遇でした(ちなみに本編でも観音様です)

本編の壺坂ですが、先ほどまでのゆるいトークとは打って変わってやはりキリッとした舞台です。
全体的に初心者が多いのか、断崖絶壁から身を投げる場面での観客の反応も大きく出演者の方々もやりがいがあったのではないでしょうか。
本公演を見慣れていると、人形遣いはやはり人形を動かすより本人の気配を消すのが難しいのかなあなんて思ったり。
希大夫さんの声は好きかも、パンフレットの手書き文字(印刷)も可愛かったです。

演劇

さて、その壺坂で沢市の主遣いを務めた吉田幸助さんが主演したボーカロイドオペラ葵上のビラが配られていてものすごく気になったので、いても立ってもいられず映画館に。

ボーカロイドオペラの名の通り、複数のボーカロイドによる楽曲からなる物語で葵上を現代または近未来にして、ボーカロイド作品を公開していた作曲家が歌い手と出会った事により見向きされなくなったボーカロイドの怨念が歌い手に宿るというストーリーが歌い手のマネージャー視点で語られます。
名前も作曲家がヒカル(ただし、人形ではなくヘッドホンを付けてPCに向き合う黒衣の姿のみ)で歌い手がアオイと、葵上からとわかる名前。
ただし、見捨てられたボーカロイドの名はミドリと、どちらかというと有名ボーカロイドの初音ミクさんを想起させる名前。
おそらくストーリー上、葵上の六条御息所に対する感情と違い、アオイはミドリに憧れてヒカルの歌を歌っていたのでヒカルとミドリとどちらにも愛情があるという所での差も表しているのでしょう。

ボイスロイドの案内に続き、幸助さんのインタビューもあってどちらのファンにも入りやすい設計。
最初は違和感というか面食らう部分もありましたが、意識を失っていたアオイがミドリと名乗り歌う場面のあたりになると画面から目が離せなかったです。

アニメ絵でも出来そうな話でいて、文楽人形ならではの表現があり、また3人の人間の動きで構成され動きながら人形ならではの表現が出来る文楽人形と、人の歌声を分解して再構成し、人のようでいて人には歌えない歌も歌えるボーカロイドの親和性は感じました。

この作品そのものは説明台詞の処理など改善してほしい部分もありましたが、ボカロと文楽人形の組み合わせには期待を持てました。
人の要素で構成されながら、人ではない両者の未来をまた別の形で見たいです。
ボーカロイドオペラ葵上with文楽人形|公式サイト
[PR]
by iwanagahime | 2015-02-14 23:28 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://alaw.exblog.jp/tb/23693898
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。

<< 松竹座 二月大歌舞伎(幕見)      初春文楽公演 第1部 >>

本サイト弓戸亜朗私邸では書ききれなかった小さい事を、主:亜朗(iwanagahime)がどこまでも核心に迫らないまま書くブログ、だいたいそんな感じで。
by iwanagahime
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30
カテゴリ
以前の記事
リンク
本サイト
弓戸亜朗私邸
Instagram
Intagram|a_yumito
最新のコメント
> みゆみゆさん  弾..
by 亜朗 at 22:22
たしか、弾丸ジャッキーの..
by みゆみゆ at 22:44
>マイコーさん 関の扉..
by 亜朗(iwanagahime) at 23:10
関の扉、歌舞伎の元素みた..
by マイコー at 01:26
>みゆみゆさん  コメ..
by 亜朗(iwanagahime) at 22:41
私もようやく見に行ってき..
by みゆみゆ at 21:04
>みゆみゆさん  こち..
by 亜朗(iwanagahime) at 19:59
こんにちは! 記事はす..
by みゆみゆ at 23:38
>みゆみゆさん  そち..
by 亜朗(iwanagahime) at 21:12
こんばんは! 私も二月..
by みゆみゆ at 22:38
最新のトラックバック
既成概念から絵画の解放に..
from dezire_photo &..
2014年度最高の美術展
from dezire_photo &..
夢とは遊びの世界を描いた..
from dezire_photo &..
『わが心の歌舞伎座』
from みゆみゆの徒然日記
「スター・トレック」これ..
from シネマ親父の“日々是妄言”
「ハロウィンのアイス」
from こんにちは!にゃんころ
週刊ぬこニュース
from あおぞらのーと。
『聖☆おにいさん(1)』
from みゆみゆの徒然日記
ふるあめりかに袖はぬらさじ
from ゆめ芝居 それがしの申します..
仏像の自動販売機?
from ひらりんげんぞう日記
お気に入りブログ
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧