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私邸周辺


松竹座:坂東玉三郎と一門による『天守物語』朗読公演

23日に松竹座の天守物語朗読公演、昼の部に行ってきましたー。
ちょっと早い時間に松竹座に到着し、何気なく見ると当日券売り場に行列が…
中に入ると2階や3階は空席がちらほらあるけど、1階は補助席が出ているという状態。
やっぱり皆さん1mでも近くで見たいようで…

朗読だけど玉さまだけは富姫の扮装で、お弟子さん達は素顔で紋付。
舞台には重要アイテムの獅子の像があり、玉さまだけは花道から登場でした。
本編が始まる前の解説も、富姫の衣装で玉さま自身がしてました。

天守物語や泉鏡花の作品に対する思いなど興味深い話でしたが、どうして台詞じゃない時の玉さまはたどたどしいのでしょう。

それはともかく本編は素晴らしかったです、朗読なので一人で本を読んでいるだけでは思いつかない事や、逆に舞台で全部ビジュアル化された状態では気が付かない事がたくさんある事がわかりました。



亀姫が首をおみやげに持って来る場面なんか特に、舞台の状態だと小道具の(あまりリアルじゃないけど、リアルだったら困る)首が実際にあるので怖い場面という感じはしないのですが、朗読だとあれこれ想像してしまうので怖さを実感。
舌長婆の場面は舞台だと笑いも起きたりするのですが、今回はまったくなし。

それに富姫や亀姫は舌長婆や朱の盤坊と違って美女の姿をしているけど、やっぱり妖怪というか人じゃないんだという事がよくわかりました。
花を白露で釣る侍女達に空を飛んで鞠つきに遊びに来る姫という幻想的な風景と、首をおみやげに持って来る不気味さの共存が実に妖怪的。

玉朗さんはとても可愛い亀姫だったので、首なんて不気味なものをとても可愛く持ってくるという怖さがより強調されていました。

玉さまと玉朗さんの声質の違いか、富姫は大人で女王様系で亀姫はアイドル系という違いを感じました。

しかし、玉さまの富姫は玉さまが富姫やってるんじゃないね。
もういるね、富姫。

功一さんの図書之助はキリッとしていて、まっすぐすぎるぐらい真剣な図書之助らしさが出ていました。

守若さんはしっかりものの奥女中薄も不気味な舌長婆も謎の彫刻家桃六も、全部が大事な役なので声だけで演じ分けててすごかったです。

玉雪さんは前半が朱の盤坊で、後半が小田原修理という要所要所で大事な台詞を言う役。
愉快な朱の盤坊も、富姫と獅子の像の由来を語る修理もビシッとしめてました。

カーテンコールはそんなに派手じゃないけど、心のこもった感じでよかったです。
普段はあまり見られない(関西では特に)お弟子さん達をじっくり見る事も出来、玉さまとその一門のファンには貴重な公演だったと思います。
by iwanagahime | 2006-11-28 18:17 | 歌舞伎周辺

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