私邸周辺


カテゴリ:見たもの周辺( 180 )



大蔵流 茂山狂言 新春川西公演

川西市での公演は10回目となり、もはや恒例行事の感じもある茂山狂言です。
記念すべき10回目という事で、普通ならおめでたい演目というところですが一ひねりして今回は太郎冠者が主役のものだけを集めたとか。

この日は茂山家の新しい本「和伝書」が発売という事で、宗彦・逸平・茂の三人が客席まで売り歩いていました。
「工場から直送!手に取ってください、ちょっと暖かい!」と無茶を言いながら売った成果で、持ってきた分は完売したそうです。
書店にはまだまだありますし、面白かったので是非。

和伝書: 狂言・茂山千五郎家の和らい

茂山千五郎家 / 淡交社



そして本編。

『千鳥』
付けで酒を買ってくるように主人に命じられたものの、支払いが滞っているので酒屋の亭主が酒を売ってくれないという話。
太郎冠者は主人と行った津島祭の様子を語って酒樽を山鉾に見立てて曳いてみたり、何とか酒を持って帰ろうとします。
あきらさんの太郎冠者は酒屋の亭主と親しそうなのですが、酒屋の亭主もいくら親しくても金がない時に限ってウチで買おうとするのでもう無理!みたいになっていて売ってくれそうにないです(七五三さんの無理!という顔が本当に無理そう)
何度も酒樽を千鳥や山鉾に見立ててはドサクサに紛れて酒樽を持っていこうとする太郎冠者と、それに気付く亭主というやり取りが面白いです。
最後は流鏑馬の真似でスピーディに酒樽を持っていきます、太郎冠者のドヤ顔が印象的でした。

『棒縛』
みんな大好き夜の棒、というのはさておき留守番を頼むと太郎冠者と次郎冠者が酒を盗み飲みするので縛って出かけるという話。
次郎冠者が正邦さんで太郎冠者が茂さん。
悪戦苦闘しながら縛られたまま酒を飲み、歌って踊って宴会になってしまうという。
狂言での棒縛は縛られたままのアクロバティックな動きもですが、すっかり上機嫌になってる愛嬌とか帰ってきた主人が杯を覗き込んで映っている顔を見てもいつまでもリアル主と気付かずに「きっと酒が気になって執念が表れたのじゃ!」とか言ってる暢気さが面白いですね。

『空腕』
日頃は腕自慢の太郎冠者、でも実は弱くて臆病者という意味で空腕。
腕自慢だから断れずに待ち伏せが出るという状況で遠くへのお使いを引き受けて、しかも主の大事な太刀まで借りています。
童司さんの太郎冠者は日頃の腕自慢が伺える感じで、だからこそ何もない空間に命乞いをしてる姿が面白いです。
不安になって見に来た主が太刀を回収した後、もうあの世にいるものだと思って嘆き悲しんだり、生きてると気付いて主の元に戻った後、太刀を盗られた話を盛りに盛りまくった武勇伝で話す時に矢という言葉が思い浮かばず飛び金と言ってる武勇の内容のあやふやさとか最高です。

『呼声』
無断で旅に出た太郎冠者がこっそり帰宅していると知った主が、次郎冠者を連れて太郎冠者の様子を見に来る話。
主はあきらさん、太郎冠者が宗彦さんで次郎冠者が逸平さん。
太郎冠者が主が来たと察して居留守を使い、何とか引っ張り出そうとする次郎冠者と主ですが、最初は普通に太郎冠者はいるかとか言うのが声色を使って居留守を使えば主たちも声色を使って呼び出したりと割とノリのいい主従。
さらに平安節、小歌節とエスカレート。太郎冠者なんて「今度は小歌節か、難しくなってきた」とか当初の居留守という目的からそれてる感が面白い。
最後はみんなで踊って居留守がばれるという、何とも大らかな狂言らしい演目でした。

一口に太郎冠者が主役と言っても、色々な太郎冠者がいて面白かったです。

演劇
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by iwanagahime | 2015-01-24 22:50 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)


第二回 常磐津都史之会

友人からのお誘いで12/14に行われた常磐津都史さんの会に行きました。
歌舞伎などで常磐津はよく耳にしているはずなのですが、常磐津だけをじっくりと聞くのも面白かったです。
演目は壇浦兜軍記-琴責之段-と道行丸にいの字、壇浦兜軍記はあの阿古屋の場面ですね。
壇浦兜軍記では三種の楽器のそれぞれの特色もあり、また都史さんの三味線もじっくりと聞く事が出来ました。
またパンフレットには詞章も掲載されていたので、詞を追いながら見るというのも歌舞伎鑑賞の時にはなかなか出来ない事なので常磐津そのものの良さが体験できました。
また、道行丸にいの字も坂東流に伝わる娘道成寺の道行の一つだそうで、三津五郎さんのご令嬢である坂東奈央さんの舞踊もありました。

会場も先斗町歌舞練場だからか、会場にはちらほらと舞妓さんや芸妓さんの姿もあり華やかでした。
歌舞伎にはなくてはならないと頭ではわかっている音楽ですが、こういう会でしっかり聴いてみるとよりこの音楽の大切さ・素晴らしさの実感がありました。
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by iwanagahime | 2014-12-20 22:37 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)


清水寺オフィシャルアカウント

私も登録している写真サイトのInstagramですが、京都の清水寺のオフィシャルアカウントがあるという事で見てきました。
中の人ならではの美しい写真満載で見ごたえがあります、コメント等はアカウントがないと出来ませんが見るだけなら出来るのでアカウントのない人も是非!
音羽山 清水寺|Kiyomizu-deraオフィシャルアカウント
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by iwanagahime | 2014-12-06 22:08 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)


わかりやすい!文楽の入門教室

池田市立くれは音楽堂で行われた文楽入門教室に行きました、鑑賞教室的な公演では解説と体験→実演という流れが多いのですが、今回はいきなり実演があって驚いたのですがこれが面白い構成でした。

文楽入門教室[画像]
伊達娘恋緋鹿子の火の見櫓の段を実演した後、蓑二郎さんによる人形の解説。
主遣い・左遣い・足遣いの分業や、人形の構造。
肩の部分は乾燥したへちまを薄く切ったものを重ねており、その量で体格の差を出すとか。
客席から手を挙げてもらって人形遣いの体験者を募集、小学校の一部である音楽堂だからかやはり小学生ぐらいの子どもが多かったですね。

続いて浄瑠璃の解説と体験、まずは三輪大夫さんによる太夫の解説。
文楽の太夫は演じるのではなく語る、台詞の部分も演じるのではなく登場人物の心や状況を語るのだという言葉が印象的でした。
ここでも体験者を募集、後で火の見櫓の段を他の体験者とともに際に「嵐に凍て、雪は凍りて踏み滑る」の「踏み滑る」の部分だけを体験者が語るそうで。
選ばれた小学生の子に、「おっちゃんが合図するから」と話しかける三輪大夫さんが微笑ましかったです。

そして三味線、文楽の三味線の構造や持ち方などの説明とお七が櫓を上っている時の曲に演奏されていたメリヤスについて。
舞台進行に合わせて布のメリヤスのように伸び縮み出来るので、この名で呼ばれるようになったとか。
櫓上りだけでなく木登りや戦いの場面など、色々な場面のメリヤスを実演していました。

他にも舞台の様々な役割の体験者が揃い、最後は人形遣いだけは本職の人形遣いが行って後は体験者を交えての火の見櫓の段。
ここでは最初と違って櫓を90度回転させ、さらに観客に見える側を開けて櫓の中が見える状態での実演です。
舞台には様々な役割があり、櫓の中ではかなり窮屈な体勢で人形を遣っているという事がわかりました。

初の企画だそうで、ちょっと舞台進行がもたつく部分もありましたが全体としては良い企画でした。
またやってほしいです。
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by iwanagahime | 2014-11-29 23:03 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)


11月文楽公演

国立文楽劇場、11月文楽公演の双蝶々曲輪日記を観ました。

11月文楽公演[画像]

引窓で有名なお芝居ですが、全体を観ると濡髪長五郎が罪を犯してしまうまでの義理やしがらみのどうしようもなさや、そんな長五郎が罪を犯してまで遊女吾妻の身受けの手伝いをした与五郎には妻がいてこっちもごちゃごちゃしているという中に長吉のお姉さんと地域の人達の長吉を思う厳しくも優しい人情なんかが心に訴えかけるものがありますね。
与五郎を若手の咲寿大夫さんという若手の太夫さんがしていて、この人はpixivのアカウントを持っているちょっと変わった方でついそっちに注目してしまいがちなんですが本業の姿はやはりカッコよかったですね。

引窓は咲大夫さんや人形遣いでは蓑助さんが出ていて、言う事のなしの見ごたえがありました。
しかし吾妻のごちゃごちゃっぷりを見た後だと、今は女房お早になっている遊女都のラッキーっぷりが際立ちますね。

逃げて生き延びる事が孝行なのか、手柄を立ててあげるために捕まるのが恩返しになるのか、色々と考えてしまいました。
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by iwanagahime | 2014-11-22 23:49 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)


富姫様

長壁神社[画像]

先週に続き姫路のお話。
姫路城の天守閣といえば(一部の人には)富姫様がいらっしゃる場所なのですが、こちらの長壁神社にも富姫様は祀られています。
普通の商店などが並ぶ一角ですが、姫路のゆかた祭はこちらのお祭だそうです。
姫路城だけでなく、こうした場所にも歴史があるので姫路に行かれた際には是非。
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by iwanagahime | 2014-11-15 22:42 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)


iTunes

iTunesアイコンが以前のバージョンまでは青い丸に2連8分音符のアイコンだったのですが、新バージョンでは赤い丸に2連8分音符になりました。
青から赤に急に変化したため、危険なサインと捉えて「容量不足?インストールが不完全?」など心配した人が多かったそうです。
そういう話を何度も見聞きしてからのダウンロードだったため、赤いアイコンに変化しても「あー、言われた通り赤くなってる」と思っただけだったので、あらかじめ知っておくというのは大事だと思いました。
しかし、アップルさんもなぜ何も言わずに赤を採用したのやら。
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by iwanagahime | 2014-11-01 23:01 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)


カメラマン目線

最近はインタビュー記事などが出た後、インタビュアーさんがブログなどネットで裏話をしている場面などをよく見ます。
もちろん裏話も記事で書ききれなかった部分などの紹介で、出して良い話だけを節度を持って披露しているので安心して読めるわけですが。

そんな裏話の中で、ある二人にインタビューした人が裏話として取材に立ち会ったカメラマンさんが「あの二人、本当に仲が良いんですね」と言っていたという話がありました。

その二人のファンの人は(過去の経緯などもあり)今はもう誤解なども解けて二人が本当に仲が良いという事を喜んでいましたが、私はカメラマンさんというのは職業柄『仲が良いふりをしている人々』を何人も見ていそうだなと思いました。
他の取材でカメラを向けられた時だけ仲が良いふりをして、後はそっぽを向いているような人々を何人も見てきたからこその「本当に仲が良いんですね」という一言だったのでしょう。

仲が良いという事は素晴らしい事です。
だから装う人も多いですが、本当に仲が良い人の方が強い事でしょう。
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by iwanagahime | 2014-10-11 22:35 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)


洗脳

洗脳 地獄の12年からの生還

Toshl / 講談社



X JAPANのToshIさんの著書ですが、バンドの事は事件に関わってくる部分がほとんどなのでバンドのファンよりも洗脳の実態を知りたい人向けでしょうか。
家族について、バンドのメンバーやスタッフとの折り合い、そして自分の実力について悩むという事はバンド活動をしているプロの方にはよくある事だと思いますし、またバンドのメンバーやスタッフを仕事の関係者と捉えれば誰しも起きる事だと思います。
そんな悩みの中で安らぎや癒しだと思っていたもの、それが地獄の洗脳生活の入り口だったというのだから恐ろしい。
また、世間ではToshIさんを洗脳した団体を「宗教団体」だと思っている人も数多くいますが、実際は自己啓発セミナーや癒しのアーティストとして近寄ってきます。
洗脳中も宗教的というより自分を変えろ!というような言葉を中心に行われています。
自分を変えたい、今の状況を打破したいと思う事は誰しもあります。
そこに現れた人を宗教じゃないからと言って信用してしまわないように、誰しも起こり得る事としてこの本の内容を受け止めたいと思いました。
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by iwanagahime | 2014-09-07 23:18 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)


文楽サマーレイトショー女殺油地獄

文楽を観に行きました、いつもは夜の部と昼の部に別れていますが夏休み特別公演なので三部制。
休憩時間に一階の売店が閉まっていた(二階は営業)事以外は満足でした。

プログラムにも作品の時代背景や金銭感覚、当時の油屋の事情などが一枚になった別紙が付いていたり初心者にも親切。
油屋の収入と与兵衛の借金がよくわかるので、リアルさを実感。

今回は咲甫大夫さんや呂勢大夫さん、咲大夫さんと好きな大夫さんが多かったので耳に集中しがちでしたが、人形も与兵衛が親などのお説教を聞いている時の態度など、舞台を見ていないとわからない事も多く、どちらもあっての文楽という面白さがありました。

また、与兵衛とほぼ同じ境遇なのに真面目な兄の太兵衛など人物設定の細やかな日常っぽさが悲惨な場面の非日常に生々しい痛みを加えている感じがしました。
ちょっと気になるのは与兵衛の着物にルミノール反応よろしくお酒で証拠を浮かび上がらせていたのですが、あれって本当なんでしょうか?
ずっとリアルだっただけに、無駄に好奇心が働きました。
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by iwanagahime | 2014-08-09 22:09 | 見たもの周辺 | Trackback | Comments(0)

    

本サイト弓戸亜朗私邸では書ききれなかった小さい事を、主:亜朗(iwanagahime)がどこまでも核心に迫らないまま書くブログ、だいたいそんな感じで。
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